【更年期になると不安感や涙もろさが増えるのはなぜ?】 脳とホルモンの関係を解説

更年期になると不安感や涙もろさが増えるのはなぜ?
脳とホルモンの関係を解説

院長 佐伯

院長 佐伯

「以前はこんなことで泣かなかったのに」その変化は、性格のせいではありません

こんにちは。はりセラ淡路町院の佐伯です。更年期になって「理由もなく涙が出る」「小さなことで落ち込む」といった心の変化に、「性格が変わってしまったのかな」と不安になる方は少なくありません。けれど、心の変化も更年期によくみられる症状の一つです。本日は、なぜ気持ちが不安定になりやすいのかを、脳とホルモンの関係からやさしく解説します。

最近、こんな心の変化を感じていませんか?

  • 理由もなく涙が出る
  • 小さなことで落ち込む
  • 将来のことを考えると不安になる
  • イライラした後に自己嫌悪になる
  • 気持ちの浮き沈みが激しい

「私の性格が変わってしまったのかな」と感じるかもしれません。でも、それは性格の問題ではなく、更年期によくみられる変化のひとつです。

この記事の結論

更年期の不安感や涙もろさは、「気の持ちよう」や「性格の問題」ではありません。ホルモンの変化と生活環境などが重なって起こることがあります。

  • エストロゲンの変化は、脳の感情に関わる部分にも影響する
  • 身体の不調が続くと、心の余裕も持ちにくくなる
  • 一人で抱え込まず、必要なときは医療機関に相談することが大切

更年期に不安感が増える理由

更年期では卵巣の機能が低下し、女性ホルモン(エストロゲン)が大きく変動します。エストロゲンは、生殖機能だけでなく、次のようなことにも関わっています。

  • 脳の働き
  • 自律神経
  • 気分の安定

そのため、ホルモンバランスの変化によって、不安感や気分の落ち込みを感じる方もいます。これは、身体の中で実際に起きている変化なのです。

脳とホルモンの関係

脳には、感情をコントロールする仕組みがあります。更年期では、女性ホルモンの変化が、次のような脳の部位の働きにも影響すると考えられています。

視床下部

ホルモンや自律神経、体温などの調節を担う「司令塔」です。

扁桃体(へんとうたい)

不安や恐怖などの感情に関わる部分です。

前頭前野(ぜんとうぜんや)

感情のコントロールや判断に関わる部分です。

また、気分に関わる神経伝達物質(セロトニンなど)の働きにも変化が生じる可能性があり、それが気分の揺らぎにつながることがあります。

つまり、気持ちの浮き沈みは「心が弱いから」ではなく、脳とホルモンの変化が関わっていると考えられています。

「性格が変わった」のではありません

「怒りっぽくなった」「涙もろくなった」というご相談を受けることがあります。しかし、これは必ずしも性格の変化ではありません。

更年期には、身体の不調が続くことで、精神的な余裕が持ちにくくなることがあります。たとえば、次のような状態です。

  • ホットフラッシュで眠れない
  • 疲れが取れない
  • 肩こりが続く
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不調の積み重ねが、心の余裕を奪う

身体の不調が続く → 十分に休めない → 心の余裕が減る → 感情のコントロールが難しくなる

こうした状態が積み重なることで、感情のコントロールが難しくなることもあります。つまり、原因はあなたの性格ではなく、積み重なった身体の状態にあることが多いのです。

更年期は環境の変化も重なる時期

40〜50代は、人生の転機が重なりやすい年代です。たとえば、次のような変化です。

  • 子どもの独立
  • 親の介護
  • 職場での責任
  • 自分の健康への不安

厚生労働省や日本女性医学学会でも、更年期症状には心理的・社会的要因が影響するとされています。つまり、ホルモンだけでなく、生活環境も気持ちに大きく影響しているのです。

鍼灸師の視点|身体が緊張すると心も休まりにくい

更年期の不安感を訴える方をみていると、多くの方に共通しているのが、次の3つです。

  • 首肩の強いこり
  • 呼吸の浅さ
  • 睡眠不足

身体が常に緊張した状態では、心もリラックスしにくくなります。そのため臨床では、気分だけでなく、身体全体の状態も確認しながら施術を行います。

たとえば、ストレスが強い方と、疲労が強い方では、同じ「不安感」でも施術の考え方が異なります。一人ひとりの背景に合わせて考えることを大切にしています。

今日からできるセルフケア

大がかりなことをする必要はありません。まずは、無理なくできることから始めてみてください。

1
🌅

朝日を浴びる

起床後に日光を浴びることで、体内時計を整えやすくなります。気分のリズムを保つ土台になります。

2
🚶

軽い運動を取り入れる

ウォーキングやストレッチは、気分転換にもつながります。無理のない範囲で、心地よいと感じる程度に。

3
💬

一人で抱え込まない

家族や友人、医療機関へ相談することも大切です。「話すこと」だけでも、気持ちが整理されることがあります。

次のような状態が続く場合は、婦人科や心療内科、精神科などへの相談を検討しましょう。

  • 強い気分の落ち込みが続いている
  • 日常生活が送れないほどつらい
  • 食欲が極端にない、または不眠が長く続いている
  • 「消えてしまいたい」と感じることがある

更年期症状だけでなく、うつ病など他の病気が隠れている可能性もあります。つらい気持ちを一人で抱え込まず、早めに専門機関へご相談ください。気持ちがとてもつらいときは、「こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556)」などの相談窓口もあります。

まとめ

更年期の不安感や涙もろさは、「気の持ちよう」や「性格の問題」ではありません。次のような要素が重なって起こることがあります。

  • 女性ホルモンの変化
  • 睡眠不足やストレス
  • 生活環境の変化

大切なのは、一人で抱え込まないことです。必要に応じて医療機関へ相談しながら、生活習慣や身体のケアも取り入れていきましょう。

心と身体はつながっています。身体の緊張をゆるめることが、心の余裕を取り戻す助けになることもあります。あなたのせいではありません。できることから、少しずつ整えていきましょう。

【参考・参照元】

「性格が変わったのかな」と、
一人で抱えていませんか?

更年期の不安感や涙もろさは、ホルモンの変化に加え、首肩の緊張や呼吸の浅さ、睡眠不足といった身体の状態も関わります。身体が緊張したままだと、心も休まりにくくなります。はりセラ淡路町院では、首肩や胸郭の緊張・呼吸・睡眠・自律神経のバランスまで含めて、お一人おひとりの状態を丁寧に見極めます。鍼灸は医療機関の治療に代わるものではありませんが、身体の面から心が休まりやすい状態づくりをお手伝いします。つらい気持ちが強いときは、まず医療機関へ。あわせて身体のケアも考えたい方は、一度ご相談ください。

身体の面から相談する

※気分の落ち込みが強い場合は、婦人科・心療内科・精神科の受診を優先してください。

更年期障害について詳しくはこちら

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